オプションの詳細
オプションを用いるとキャプチャ時の設定を変更したり、キャプチャ後、圧縮処理させる
ことができます。各オプションは、ファイル名の後に、:で区切って、3-6文字の半角英数で指定します。オプションがxdvの場合、ファイル名を
example.mjp:xdvのように指定します。各値は、不正な値を指定するとデフォルト値が使われます。
このビデオサーバは、linuxのmencoderにより、その大半の処理を実行しています。よって、cgiにより与えられた数値は、mencoderに
渡され実行されますので、各オプションの詳細(とくにフィルタオプション)は、そのマニュアルを参照してください。オプションの効果、組合せ等の詳細は極
めて難解ですが、もっとも妥当な設定は、簡易オプションですので、実際の使用には、それだけで十分と思われます。
簡易オプション
第一文字 圧縮フォーマットと圧縮後の解像度
第二文字 圧縮時のフィルタオプション
第三文字 圧縮時ビデオビットレート
第四文字 キャプチャオプション
第五文字 フィルタオプション-2
第六文字 圧縮後の処理およびキャプチャデバイスの指定
実例
簡易オプション
簡易オプションは、x,w,vのいずれかから始まる三文字、または四文字で指定しま
す。圧縮のフォーマットは、x=divx5、w=wmv、v=xvidになります。通常は解像度400x300のmjpegによるキャプチャになります
が、ハードウェアキャプチャを利用したい場合は、x,w,vをそれぞれ大文字にします。
デフォルトの指定では、解像度400x300でキャプチャしたファイルを圧
縮時にデインターレース(lb)し、pp、tn、mbd(xvidのときはme_quality=4)のフィルタをかけますが、これを
第二文字で調整します。第三文字では圧縮時のビデオビットレートを指定します。第四文字は/dev/video0以外のデバイスでキャプチャするときにそのデバイスナンバーを指定します。圧縮後の解像度は640x480の固定になります。
第二文字で調整可能なオプションは、キャプチャ時の解像度を400x300から640x480にすること、デノイズ
フィルターをtnの代わりにhqdn3dにすること、ファイルの
バックアップの可否(圧縮が指定されているとき
は圧縮ファイルのバックアップ)、そして、圧縮後のオリジナルファイルの処理(削除の可否)です。
キャプチャ時の解像度を640x480にするときは、8、デノイズフィルタにhqdn3dを使用するときは、4、バック
アップするときは、2、圧縮後オリジナルファイルを削除するときは、1、の各数値を足した16進数(0-f)を
第二文字に指定します。
キャプチャの解像度 640x480 … 8
デノイズフィルタ hqdn3d … 4
バックアップの可否 … 2
圧縮後のオリジナルファイル削除 … 1
キャプチャ時の解像度を640x480にすると、ファイルサイズは6GB/hぐらいになりますので、ディスクスペース
には気をつけて下さい。デノイズフィルターは、hqdn3dの方が優秀ですが、その分時間がかかります。マシン
パワーと相談になります。
第三文字はビットレートを指定します。
|
1-9
|
h
|
v
|
u
|
s
|
e
|
kbps
|
x100
|
1200
|
1600
|
2400
|
3600
|
4800
|
640x480でキャプチャし、hqdn3dを使い、圧縮後はオリジナルファイルを削除するときは、8+4+1=13(0xd)と
なり、ビデオビットレートを1600kbpsとすれば、vなので、指定するオプション値は、xdvとなります。この設定をデバイス/dev/video1
によるキャプチャで行いたいときはxdv1となります。/dev/video1がハードウェアキャプチャボードの場合はXdv1となります。
第一文字 圧縮フォーマットと圧縮後の解像度
wmv8の時は数値0-6で、divx5の時はアルファベットa-f。0もしくはzの時はオリジナルファイルの解像度を
そのまま使用します。また、-を指定すると圧縮プロセスを実行せず、終了します。
デフォルト値 … -
|
original
|
240x180
|
320x240
|
400x300
|
480x360
|
560x420
|
640x480
|
no
compress
|
wmv8
|
0
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
-
|
divx5
|
z
|
a
|
b
|
c
|
d
|
e
|
f
|
-
|
divx
|
i
|
j
|
k
|
l
|
m
|
n
|
o
|
-
|
第二文字 圧縮時のフィルタオプション
圧縮時にフィルタをかけます。フィルタは、lb、pp(pp=de)、mbd、tnです。
lbは、デインターレイス、ppはポストプロセスフィルタでブロックノイズの除去、輪郭補正等を行っています。
mbdは圧縮の品質を向上させファイルサイズを抑制します。tnはデノイズフィルタです。これらの詳細について
は、mencoderのマニュアルを参照してください。フィルタオプションは、当然、処理時間の増加をもたらします。
圧縮処理のデータは、すべて録画予約ファイルに記録されますので、参照してください。
divxの場合、mbdを指定するとme_quality=4、mbd2(第五文字参照)を指定すると6(最高値)、それ以外は、0(最低値)になります。
指定したい各オプションの数値を足し、16進数(0-f)で表された数値を第二文字に指定します。
lb=8、pp=4、mbd=2、tn=1
デフォルト値 … 0
pp、mbd、tnを使うときは、4+2+1=7で、7を指定します。
第三文字 圧縮時ビデオビットレート
圧縮時のビットレートを指定します。文字については、high < "very high" < "urtra high" < "super
high" < extraの順です。
デフォルト値 … 8
|
1-9
|
h
|
v
|
u
|
s
|
e
|
kbps
|
x100
|
1200
|
1600
|
2400
|
3600
|
4800
|
第四文字 キャプチャオプション
第四文字は、圧縮時のオプションではなく、キャプチャ時のオプションです。圧縮が不要で、この
オプションだけ使用したいときは、第一文字に-を指定し圧縮処理を無効にします。
第四文字では、キャプチャ時の解像度、およびデインターレイスオプションを指定します。フィルタ
オプション同様、使用したいオプションの数値を足し、16進数(0-f)で表された数値を第四文字と
します。デインターレイスフィルタは二種類ありますが、同時に使用するのは無意味で画質が劣下します。
経験的には、lbの方が多少優秀なようです。
解像度 320x240=0、400x300=4、480x360=8、640x480=12
lavcdeint=2
lb=1
デフォルト値 … 0
ハードウェアキャプチャの場合は、h,v,s,uを指定します。h=352x240、v=352x480、s=480x480、u=720x480の解像度になります。
第五文字 フィルタオプション-2
第五文字は、圧縮時のフィルタを付加します。選択できるフィルタは、ノイズ除去のtn、明度/コントラスト
自動調整のal、圧縮の品質を向上させるmbd2、lbとは別種のデインターレイスフィルタのlavcdeint、tnより
高品質のデノイズフィルタhqdn3dです。
lavcdeint=8、al=4、mbd2=2、hqdn3d=1
デフォルト値 … 0
これまで同様、使用したいフィルタの各数値の合計の16進数(0-f)を第五文字として指定します。mbd2は、
第二文字のmbdと排他的であり、重複した場合、mbd2が優先されます。xvidの場合に、mbd2が使用されるとmequality=6(最高値)になります。
第六文字 圧縮後の処理およびキャプチャデバイスの指定
第六文字は、圧縮後の処理および、使用するキャプチャデバイスを指定します。使用するデバイスのデバイスナンバー、0-3(/dev/video0~/dev/video3)、キャプチャしたファイル(圧縮オプション指定時は圧縮ファイル)
をバックアップするときは、4、圧縮終了後オリジナルファイルを削除するときは、8、それぞれの数値を足した合計を指定します。デフォルト値は、0です。
実例
圧縮オプションは、ファイルネームの後に:で区切って指定します。以下、ファイル名が
example.01.mjpの場合。
example.01.mjp:xc9
上記の場合は簡易オプションで、640x480の解像度、mjpegでキャプチャしたオリジナルファイルをlbでデインターレース
し、pp、hqdn3d、mbdのフィルタをかけ、解像度640x480、ビットレート900kbpsのdivxで圧縮し、圧縮
終了後は、オリジナルファイルを削除しません。第二文字のcは、640x480のキャプチャが8、hqdn3dが
4、8+4=12=0xcです。
example.01.mjp:66h01
上記の場合、320x240の解像度(第四文字0)、mjpegでキャプチャしたオリジナルファイルを解像度640x480、wmv8
(第一文字6)のファイルにppとmbd(第二文字4+2=6)のフィルタとhqdn3d(第五文字1)のフィルタをかけて、ビットレート1200kbps
(第三文字h)で圧縮します。第六文字が指定されていないのでデフォルトの0が用いられ、オリジナルファイルの削除は行われません。
example.01.mjp:fev401
上記の場合、400x300の解像度(第四文字4)、mjpegでキャプチャしたオリジナルファイルを解像度640x480、divx5
(第一文字f)のファイルにlb,ppとmbd(第二文字8+4+2=14=0xe)のフィルタをかけて、ビットレート
1600kbps(第三文字v)で圧縮します。第六文字が1なのでキャプチャは/dev/video1で行われます。この例では、解像度400x300でキャプチャしており、オリジナルのファイルには
櫛形ノイズが生じている可能性が高いので、圧縮時にデインターレイス(第二文字の+2,lb)を実行しています。
example.01.mjp:f6v658
上記の場合、400x300の解像度(第四文字4+2=6)、mjpegでキャプチャし、かつデインターレイスしたオリジナルファイル
を解像度640x480、divx5(第一文字f)のファイルにppとmbd(第二文字4+2=6)のフィルタをかけて、
ビットレート1600kbps(第三文字v)で圧縮します。この例では、解像度400x300でデインターレイスを実行しな
がらキャプチャしており(第四文字4+2=6)、オリジナルファイルから櫛形ノイズが除去されているので、
圧縮時にはデインターレイスを実行していません。また、alとhqdn3dのフィルタをかけるため第五文字は、
4+1=5になっており、第六文字が8なので圧縮後、オリジナルのファイルが削除されます。
戻る